佐賀市の不動産市場動向:地価上昇の状況とこれからのシナリオ
2026年を迎え、佐賀市の不動産市場は新たなフェーズに入っています。 これまでの「地味な地方都市」という評価は過去のものとなり、現在では「福岡経済圏の受け皿」という側面から、県外資本も含めた熱視線が注がれています。
今の佐賀市で何が起きているのか。最新の動向と今後の見通しを解説します。
1. 価格上昇が著しい「佐賀駅南口」
昨今の地価公示・基準地価において、最もインパクトを与えたのは佐賀駅南口周辺の動向です。 商業地における地価上昇率は全国でもトップクラスを記録しました。この背景には明確な理由があります。
- 駅周辺再開発の結実: 西友跡地の再開発や駅高架下の商業施設リニューアルに加え、北側の「SAGAサンライズパーク(SAGAアリーナ)」への動線整備が進んだことで、駅周辺の回遊性が劇的に向上しました。
- マンション用地の枯渇と高騰: 利便性を求めるシニア層の「住み替え需要」と、共働き世帯の「職住近接需要」が駅周辺に集中。しかし、まとまった用地が不足しているため、土地の争奪戦が起き、価格を押し上げています。
2. 「福岡まで40分」が持つ資産価値
佐賀市の不動産を語る上で、福岡市の市況は無視できません。 現在、福岡市中心部の新築マンション価格は高騰しきっており、一般的な会社員世帯には手が届きにくい水準(7,000万円〜1億円超)に達しています。
そこで再評価されているのが佐賀市です。
- 博多駅まで特急で約40分というアクセスは、福岡市内の郊外(西区や東区の端)や久留米市から通勤するのと時間的に大差ありません。
- 価格の割安感: 佐賀市内であれば、駅近の好立地でも福岡市の半値近くで広めの住環境が手に入ります。この「コスパの良さ」に気づいた福岡からの広域検討層が、佐賀のマーケットを支える新たな需要層となっています。
3. 人気エリアの二極化:ゆめタウン周辺の底堅さ
駅周辺(投資・利便性重視)とは別に、実需(子育て・居住重視)で圧倒的な人気を誇るのが兵庫北・兵庫南エリア(ゆめタウン周辺)です。 ここは「車社会・佐賀」における一等地と言えます。買い物利便性が高く、区画整理された綺麗な街並みは、子育て世帯にとって理想的です。
一方で、旧市街地や駅から離れた利便性の低いエリアでは、地価は横ばい、もしくは緩やかな下落傾向にあります。佐賀市内でも「上がる場所」と「下がる場所」の選別(二極化)が明確に進んでいます。
4. 2026年の懸念材料:金利と建築費
市場は活況ですが、リスク要因もあります。
- 建築費の高止まり: 資材価格と人件費の高騰により、新築戸建てやマンションの販売価格は上昇を続けています。「土地は欲しいが、建物が高すぎて総額が予算オーバー」というケースが増え、中古住宅へのシフト(リノベーション需要)が加速しています。
- 金利ある世界への突入: 住宅ローン金利の上昇局面に入り、購入者の購買意欲に冷や水を浴びせる可能性があります。ただし、佐賀市は元々の物件価格が都心部に比べて抑えられているため、金利上昇の影響は限定的であり、むしろ「今のうちに」という駆け込み需要を喚起する可能性もあります。
5. 相続・事業承継における「時価」の壁
地価が上昇している局面で最も注意すべきは、相続や親族間売買です。 路線価による画一的な評価と、実際の取引価格(時価)の差が大きく開いている現在、適正な時価を把握せずに手続きを進めることは、税務リスクや親族間の遺産分割協議におけるトラブルに直結します。
特に2026年は、上記のとおり金利上昇による市場の冷え込みリスクも内包しており、「半年前の相場が通用しない」ケースも増えています。税務署や親族、あるいは金融機関に対して説得力を持つ「鑑定評価書」は、円満な資産承継のための最強の防護策となります。
結論:不透明な時代だからこそ、確かな「拠り所」を
2026年の佐賀市不動産マーケットは、チャンスとリスクが背中合わせの状態です。 「高く売れる」という期待と、「高すぎて手が出ない」という現実が交錯する今、主観を排した専門家による鑑定評価は、単なるコストではなく、資産を守り育てるための「戦略的な投資」と言えるでしょう。
次のステップとして、このようなお手伝いはいかがでしょうか?
・特定物件の簡易査定・価格動向調査:
検討されている物件や所有地の周辺で、直近1年間にどのような取引があったか、詳細なデータをお調べします。
・鑑定評価が必要なケースの個別相談: 相続、親族間売買、法人所有不動産の時価評価など、鑑定評価書が威力を発揮する具体的なシチュエーションについてアドバイスいたします。
ご興味のある項目があれば、お気軽にお申し付けください。

