【相続・遺産分割】兄弟3人での公平な財産分け。費用を抑えた「価格等調査報告書」と徹底した中立姿勢で円満解決した事例(福岡県南部)
案件の概要
- 依頼目的: 兄弟姉妹間(3名)での遺産分割協議に向けた、相続不動産群の適正価格の把握
- 対象物件: 宅地、貸地、農地(農用地・農振除外地)など複数の不動産
- 所在地: 福岡県南部(筑後エリア)
- ご依頼者様: 相続人様(ご兄弟代表の方)
【Before】ご依頼の背景と直面していた課題
「親から引き継いだ複数の不動産。不公平のないよう全員が納得する形で分け合いたい……」
ご相談に来られたのは、亡くなられたご両親から複数の不動産を相続することになったご兄弟の代表者様でした。 相続人は兄弟姉妹あわせて3名。「大切な家族だからこそ、お金や土地の分け方で揉めることなく、誰もが納得できる公平な分割を行いたい」という切実なご希望をお持ちでした。
しかし、残された財産には宅地だけでなく、権利関係が複雑な「貸地」、さらには「農地(田)」など、種別が全く異なる不動産が混在していました。 特に農地については、農業以外の用途に使えない「農用地(青地)」と、将来的に宅地等へ転用できる可能性がある「農振除外地」とで価値が大きく大きく異なるため、簡易な路線価や固定資産税評価額だけでは本当の市場価値が分からず、適切な分け方が決められずにいたのです。
また、すべての物件について正式な「不動産鑑定評価書」を作成すると費用が高額になってしまい、相続人様のご負担が大きくなってしまうという懸念もありました。
【Action】不動産鑑定士のアプローチと専門的見地
相続人皆様の「円満に解決したい」という想いに応えるため、私たちは単に価格を出すだけでなく、費用面と「全員の納得感(心理的安全)」に配慮したアプローチを提案・実行しました。
1. 費用を抑えた「価格等調査報告書(調査報告書)」のご提案
裁判所や税務署への提出が不要で、純粋に「家族間での協議・分割の基準にするため」という目的であれば、必ずしも高額な正式の鑑定評価書である必要はありません。今回は目的とご予算に合わせて、証明効力を担保しつつコストを抑えられる「価格等調査報告書」の活用をご提案し、費用負担を大幅に軽減しました。
2. 種別の異なる多様な不動産に対する精緻な査定
複雑な不動産群に対し、それぞれの特性に合わせた丁寧な査定を行いました。
- 農地(田): 単なる地目上の「田」として一括りにせず、将来の転用可能性(農用地か農振除外地か)を役所調査等で徹底確認し、価格差を明確に反映。
- 貸地: 借地権との権利割合や契約内容を精査し、手間を惜しまず市場の実態に即した評価を実施。
3. 「中立性」を証明するための費用折半と全員への説明
相続トラブルで最も恐ろしいのは、「依頼費用を支払った人の意向に沿った評価(手盛り)になっているのではないか」という他の相続人からの不信感です。 そこで当社から、「鑑定調査費用はご兄弟3名様で均等にご負担(折半)していただくこと」と、「算定した価格の理由や根拠は、ご兄弟皆様が揃う場で直接丁寧に説明させていただくこと」をご提案しました。 費用回収の手間は増えますが、「誰も贔屓(ひいき)しない完全な第三者」としての立場を明確にするための選択でした。
【After】結果とご依頼者様のメリット
「疑問や不審感が一切残らず、兄弟全員が心から納得して笑顔で財産を分け合えました」
算出された評価額とその根拠についてご兄弟皆様にお集まりいただき、一つひとつの物件の評価理由を分かりやすくご説明いたしました。
当社の徹底した中立姿勢と分かりやすい解説により、誰一人として不満や不信感を抱くことなく、「これなら完全に公平だ」と全員が深く納得。懸念されていた遺産分割协议は滞りなく調印され、ご家族の絆を深めたまま無事に相続手続きを終えることができました。
ご依頼者様からも「相談して本当に良かった。これで安心して前に進めます」と、大変おだやかで晴れやかな笑顔をいただくことができました。
【専門家コラム】相続の「価格調査」で知っておくべき2つのポイント
個人の方が相続財産(不動産)を分ける際、知っておくと役立つ知恵をご紹介します。
1. 「正式な鑑定評価書」と「価格等調査報告書」の使い分け
不動産鑑定会社に依頼する場合、実は2種類の書類選択肢があります。
- 不動産鑑定評価書: 裁判や税務署提出など、公的な証明が必要な場合に作成するフルスペックの評価書。
- 価格等調査報告書(調査報告書): 内部での話し合いや参考価格の把握など、目的を限定することで手続きを簡略化し、費用を抑えて作成できる報告書。
「遺産分割協議で兄弟間の基準にしたい」という目的であれば、価格等調査報告書を活用することで、クオリティを保ちつつ費用をリーズナブルに抑えることが可能です。
2. 「中立な第三者」を入れることの心理的メリット
不動産の査定を特定の相続人が懇意にしている不動産会社等に頼むと、「自分に有利な価格を出させたのでは?」と疑心暗鬼を生む原因になります。 費用を相続人全員で均等に負担し、独立した国家資格者である不動産鑑定士から全員に説明を受けることで、「感情的な対立」を未然に防ぐことができます。
【相続でお悩みの個人のお客様・ご家族様へ】
「実家や田畑、貸地など複数の土地があってどう分ければいいか分からない」「兄弟で揉めたくないので、誰もが納得できる客観的なプロの基準が欲しい」
そんな時は、どうか一人で抱え込まずにご相談ください。当社は、正式な鑑定評価だけでなく、ご予算に応じた「価格等調査報告書」のご提案や、関係者の皆様への丁寧なご説明など、ご家族の気持ちに寄り添ったアプローチを第一にしております。まずはお気軽にご相談ください。
※本評価実例は、過去の実際の鑑定評価実績をベースに、守秘義務およびプライバシー保護の観点から、所在地・名称・数値の細部を一部抽象化・変更して掲載しております。

